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「認知症臨床専門医」(日本精神科医学会) -精神科サブスペシャルティ学会の認定を受けました-

 2022年4月1日、日本精神科病院協会の学会である日本精神科医学会の専門医資格「認知症臨床専門医」は、公益社団法人日本精神神経学会の学会認定サブスペシャルティ第1群として認定されました。認定期間は2027年3月31日までの5年間です。ただし、今回は一部条件付の認定であり、1年後に課題の進捗について再審議することとなっています。

 ここで2014年5月7日に設立されました、一般社団法人「日本専門医機構」について説明します。この法人は国民及び社会に信頼され、医療の基盤となる専門医制度を確立することによって、専門医の質を高め、もって良質かつ適切な医療を提供することを目的としています。

 2020年度版日本専門医制度概報によりますと、19基本領域学会と機構認定されている24領域のサブスペシャルティ領域学会があります。精神科領域における基本領域学会は日本精神神経学会であり、専門医名は「精神科専門医」です。精神科においては機構認定されているサブスペシャルティ領域はありません。

 精神科領域は他の領域に比し、きわめて広範な領域に専門性を有していることから機構のサブスペシャルティではなく、日本精神神経学会をベースに独自の精神科サブスペシャルティボード(日本精神神経学会を代表とする委員、精神科七者懇談会から推薦された委員により構成)を作り、審査・承認作業を行っています。今回この精神科サブスペシャルティボードによる学会認定審査で「認知症臨床専門医」が承認され、2022年3月30日付で日本専門医機構に審査結果を報告しています。

 2022年3月末現在、認知症臨床専門医は327名です。精神科サブスペシャルティ学会認定を受けたことで「認知症臨床専門医」に対する国民の認知度はより高いものとなりました。700万人を超えると言われる認知症患者に対し、1人でも多くの精神科医が「認知症臨床専門医」を取得し、認知症医療・介護の中心的役割を果たしてくれることを期待しています。

(常務理事 渕野勝弘)
日本精神科医学会職種認定制度 認知症臨床専門医についてはこちらから
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