NEWS お知らせ

2016年 年頭のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。

昨年は一般病床について医療法改正に基づく病床機能報告制度が始まり、地域医療構想の策定が始まりました。平成29年を目途に2025年の医療需要と目指すべき医療提供体制、目指すべき医療提供体制を実現するための施策を都道府県2次医療圏別に決定し、地域医療計画を策定することになっています。このことは平成30年に行われる第7次医療計画、第7期介護保険計画と連動する医療・介護保険同時改正に連動することになります。

少子高齢化が進み、若年人口が減少し、医療・介護受給者が増加するになかで社会保障費の効率的な運営・給付はおおきな変革をもってしなければ、国民皆保険制度の崩壊につながりかねません。また、国民皆保険の弱体化はTPPを通じて、今後我が国に入ってくることが予想される欧米の民間保険の標的になる可能性があります。

本年は診療報酬改定年度です。精神科医療については、平成27年10月23日に検討された総論的な項目のみで、各論まで踏み込んだ議論になっていません。総論的な検討項目としては、長期入院患者の地域移行、一部のクリニックが起こした囲い込み事件から端を発した長期デイケアの適正化、抗精神病薬の多剤・大量処方の評価、総合病院における身体合併症患者の受け入れ、一般科病院におけるBPSD入院患者に対する精神科医療の介入等が議論に上がっています。今回の改定は薬価改定を含めるとマイナス改定になるために、大きな財源を必要とする改定は行えないと考えています。しかし、診療報酬改定は4月に入り、解釈通知が終了するまで目が離せません。執行部一同慎重に改定終了まで望んでいきたいと思っています。