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「令和6年度 認知症に関する研修会」報告

 令和6年10月31日(木)~11月1日(金)、川崎日航ホテルにて開催されました。集合とオンデマンド配信により150名の先生方が受講し、内容の濃い講義が2日間にわたり行われました。日本精神科病院協会が主催するこの認知症の研修会は歴史あるものであり、今年で第31回の開催です。日本を代表する認知症研究の第一人者の先生方による直接の講義が行われる、とても貴重な機会であります。研修会のプログラム内容(表1)を示します。

 第1日目は「認知症総論」、「認知症の症候学」、「認知症の早期・鑑別画像診断」の講義が行われました。また今年から新たに小川朝生先生に「人生の最終段階における意思決定支援について」の講義を行っていただきました。

 第2日目は「認知症の薬物療法」、「若年性認知症」の講義に続き「認知症の神経心理学」、「認知症の予防と最近の動向について」の講義が行われました。神経心理学の重要性、若年性認知症の課題、さらにはMCIやプレクリニカルの段階をターゲットとした抗アミロイドβ抗体薬の治療薬についても丁寧に解説していただきました。

 この研修会は年に一度開催しています。他では聴くことのできない研修会です。認知症医療に関心をお持ちの会員外の先生方も、準会員の申請をしていただければ受講は可能です。まだ受講していない会員病院の先生方やリピーターの先生方の多数のご参加をお待ちしております。来年の開催は令和7年11月中旬を予定しています。

(常務理事 渕野 勝弘)
 
   
(表1)プログラム
令和6年度 認知症に関する研修会(第31回)
令和6年10月31日(木)~11月1日(金) 川崎日航ホテル(集合開催・オンデマンド配信)
  講義内容 講師
第一日目 10月31日(木)
  開講式 開会挨拶:日精協 役員
来賓挨拶:厚生労働省 老健局
司 会:日精協 委員
講義①
(90分)
「認知症総論-精神医学的観点から-」 新井 平伊 先生
アルツクリニック東京 院長
講義②
(60分)
「人生の最終段階における意思決定支援について-意思決定支援とアドバンス・ ケア・プランニング-」 小川 朝生 先生
国立研究開発法人国立がん研究センター東病院
精神腫瘍科長
講義③
(90分)
「認知症の症候学」 池田 学 先生
大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室 教授
講義④
(90分)
「認知症の早期・鑑別画像診断」 羽生 春夫 先生
総合東京病院 認知症疾患研究センター長
第二日目 11月1日(金)
講義⑤
(90分)
「認知症の薬物療法」 工藤 喬 先生
大阪大学名誉教授
医誠会国際総合病院 認知症予防治療センター長
講義⑥
(90分)
「若年性認知症」 數井 裕光 先生
高知大学医学部神経精神科学教室 教授
講義⑦
(90分)
「認知症の神経心理学」 三村 將 先生
慶應義塾大学予防医療センター 特任教授
講義⑧
(90分)
「認知症の予防と最近の動向について」 朝田 隆 先生
筑波大学 名誉教授
  閉校式 閉会挨拶:日精協 役員