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山崎会長就任挨拶

 令和5年6月8日パレスホテルで行われた第23回日本精神科病院協会定時社員総会において、八期目の会長にご推挙頂きました。七期目13年余という長期にわたって諸先生のご指導を仰ぎながら会務の運営に努力してきた結果の賜物と厚く感謝申し上げます。
 さて令和6年4月に予定されている診療報酬・介護報酬・障害報酬のトリプル改定が行われます。政府は異次元の子育てプランを掲げて国民の人気取りに躍起になっていますが、少子化現象は今に始まったことではありません。昭和46~48年の第二次ベビーブーマーたちが出産時期を迎えた平成7年~10年に人口減少の歯止めがかからなく、あわてた政府は平成19年(2007)年少子化対策担当大臣を置き、自民党政権、民主党政権で歴代女性議員が就任していました。本来なら合計特殊出生率1.5を切ったところあたりから危機意識を持たなければいけないはずだったのに、1.26になった途端に大盤振る舞いを始めましたが、小手先政策で人口減少が大きく改善するとはとても思えません。成婚率の低下に拍車をかけている正規・非正規労働者の賃金格差の是正、出産・育児世代に対する大幅な助成制度、約20万人いると言われている人工妊娠中絶に対する社会的サポートの検証といった課題は尽きません。しかも異次元子育て財源の大部分を高齢化によって増加する社会保障費の抑制をちらつかせるといった、とんでもない議論が財務省中心に出始めています。
 障害者・高齢者といった社会的弱者が安心して暮らせる社会の実現に取り組んでいきたいと思っています。

 

(会長 山崎 學)