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第11回日本精神科医学会学術大会 開催報告

 第11回日本精神科医学会学術大会を、公益社団法人日本精神科病院協会東海地区が担当し、令和4年10月27日(木)、28日(金)の両日にわたり、アクトシテイ浜松を会場に開催致しました。

 当日参加の方、オンライン参加の方を含めて727名の参加を頂きました。特別講演、教育講演を頂いた先生方をはじめ発表頂いた方、質疑に立たれた方、そして聴講頂いた方々皆で盛り上げて頂いたことに感謝申し上げます。コロナ禍の状況が見通せない中、仮に行動に制約を来す状況になっても現場で顔を合わせることを重視し地元、近県の先生方を招待する企画を主と致しました。

 特別招待講演にヤマハ株式会社の鉄村直哉氏をお招きし、暗黙知を形式知に変え技能を伝承するスキルの手本を示して頂きました。まだまだ背中を見せて教育する面のある医療現場で参考になるものでした。また同じく特別招待講演として静岡大学名誉教授 小和田 哲男先生に、戦国武将のリーダーシップ-徳川家康に学ぶ-というタイトルで講演頂きました。企画では大河ドラマを意識しながら歴史に学ぶ話を期待していたので、まさにその通りの講演を頂く事が出来ました。

 新しい試みとして専門医の更新に必要な専門医機構の共通講習をこの学会内で共催するということができました。松沢病院院長としてお馴染みの水野雅文先生、医師であり弁護士でもある浜松医大医療法学教授の大磯義一郎先生、成田空港で新型コロナのはじめの頃から検疫にあたられた田中一成先生にご講演をいただたいたものであり、いずれも精神科に限らず広く医療現場で必要な最新の情報を届けて頂いたものと思います。

 教育講演を医師向け、看護職向け、心理職向けなどと対象を分けて企画したことも今回の特徴かと思います。

 会場は7つの会場とポスター・企業展示の部屋を設けていました。まだまだコロナ以前の演題数に戻りませんが、複数の会場は立ち見が出ており参加者の熱気が感じられました。従来よりもフロアに居る人が少なく、会場に人が入っている印象を持ちました。

 懇親会を開くまでには至りませんでしたが、会場で参加の先生方と雑談していると、鰻を食べてきた、餃子屋に並んだ、ハンバーグ屋に並んだなど懇親会では味わえない地元の店に行かれた先生の声を耳にし、これまた安堵している次第です。

 参加の先生方に盛り上げて頂き感謝致します。

(第11回日本精神科医学会学術大会実行委員長 山岡功一)



 
第11回日本精神科医学会学術大会(東海地区) 一般演題:表彰
各賞 演題
番号
都道
府県
病 院 名 氏  名 演   題
学会長賞 S2-6 愛知県 医療法人愛精会
あいせい紀年病院
井上 和佳奈 精神科入院患者の慢性的な便秘へのアプローチ
下剤以外で効果の高い排便調整方法を探る研究
奨励賞 S10-3 佐賀県 医療法人勇愛会
大島病院
鮫島 達夫 COVID-19パンデミック下でのECTの管理と対策
S13-2 静岡県 医療法人社団澤記念会
神経科浜松病院
田中 孝美 喫煙室からクッションルームへ
~行動制限最小化を目指した設備変更~
P3-3 大分県 医療法人向心会
大貞病院
水町 裕治 身近な倫理問題を考える
~ワークショップによる取り組みを振り返る~