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山崎会長就任挨拶

 令和3年6月11日にパレスホテルで行われた第19回社員総会で7期目の会長に選任され、改めて身が引き締まる思いです。
 令和元年12月に武漢で発生した新型コロナ感染症が初期対応のまずさからパンデミックな世界的流行になり、いまだ終息宣言が出せない状態が続いています。今回のコロナ感染症は一般企業では生活様式を大きく変える事になると思っています。ITの発展により在宅ワークが日常になり、働き方も大きく変わってきます。生活様式の変化は雇用形態にも大きな変化をおこし、働き方改革からはじき出される非正規労働者の貧困化は大きな社会的問題に発展するし、経済的困窮によってうつ病・自殺者が増加することになりかねません。
ここ数十年間の課題であった少子高齢化問題もポストコロナでさらに拍車がかかる事が予想されます。第二次ベビーブーマーが後期高齢者に達する2040年問題に向けて少子化は社会保障制度の安定した持続に赤信号をともすことになるでしょう。
先日閉会した国会審議で紆余曲折を経て2022年10月から高齢者の2割負担が実施されることになりましたが、この程度の改革では医療制度が維持できるかはなはだ疑問です。医療従事者の努力でかろうじて維持できてきた我が国の医療制度は今回のコロナ騒動で圧倒的な医療従事者不足が露呈しましたが、相変わらず厚労省は医師については地域偏在、診療科偏在を原因に挙げて医師不足を認めようとしません。看護師不足についても看護協会は数十年前からお題目になっている潜在看護師の掘り起こしで急場をしのごうとしています。コロナ騒動は我が国の貧困な厚生労働行政を白日のもとにさらけ出しました。外国頼みのワクチン行政、整理統廃合による保健所機能の脆弱化、新興感染症専門医療従事者の圧倒的な不足と言った問題はポストコロナの最重点課題だと思っています。
新しい執行部はこれらの諸問題に前向きに取り組んでいきたいと思っています。

 

(会長 山崎 學)