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2021年 山崎会長 新春挨拶

新年明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。
昨年は、『新型コロナウイルス感染症に始まり、この未知のウイルス感染症に終わった一年』でした。
日精協としては、昨年の春には厚生労働省に対して『精神疾患をもった患者さんが、新型コロナウイルスに感染したことが疑われる場合には、速やかにPCR検査が行なわれ、診断が確定した後は感染症専門医療機関で迅速に感染症の治療が行われる措置が取られること』を要望し、精神疾患に罹患していることを理由に差別的な扱いを受けないようにお願いしてきました。
更に会員病院で感染症が発生した時のことを考え、マスク・手袋・防護服等の衛生用品の備蓄を行い、感染症が発生した精神科病院に対して、これらの不足が発生した場合には、すぐに対応できるような共助システムを確立してきました。
また、厚労省からの委託事業として運営している、専門的な研修・訓練を受けた災害派遣精神医療チーム、通称DPATを武漢からのチャーター便帰国者の宿泊施設やクルーズ船に出動させ、必要とされたメンタルヘルスへの対応を行いました。それ以降も自然災害による被害が発生した時だけでなく、新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生した精神科病院への現地での支援活動を継続して行っております。
残念ながら、昨年ひとつの会員病院で職員による患者さんに対する虐待行為がありました。その職員は既に有罪判決を受けているところではありますが、言語道断の行為であり、日精協としては迅速な対応を取るべき事案として『虐待防止マニュアル』を会員病院に対して急ぎ提示した次第です。このようなことが二度と起こらないように喚起するとともに、今後も誠心誠意、取り組んでいく所存でございます。
本年も高い倫理感をもって、患者さんにより良い精神科医療を提供できますよう努力して参りますので、何卒、ご支援のほど宜しくお願い致します。
最後に、本年が皆さまにとりまして、充実した発展の年となりますことを祈念致しまして、新年の挨拶とさせていただきます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

(日本精神科病院協会 会長 山崎學)