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新しい仲間 外国人就労生を受け入れて (東京・平川病院)

平川病院では,海外から看護師や介護職の就労者,技能実習生を受け入れています。
今回は,その外国人就労者のなかの中国人看護師について紹介します。中国人看護師の受け入れは,日本の医療機関への就労を目指す外国人のために,日本語教育,国家資格の取得,入職までを支援するプログラムを利用したもので,当院は2015 年から導入を開始しました。同年8月,3年後の新入職受け入れを目指して上海で初めての面接に臨みました。その3年後に当院に入職したのが,2人の中国人看護師でした。その1人をご紹介します。

<黎さん(女性)>
平川病院の内科病棟に勤務しています。出身地は中国の南北部にある四川省で,パンダの故郷として知られています。 高校を卒業して大学の専門科を選ぶときに,看護師の仕事が好きで躊躇なく看護部を選びました。そして,大学の看護部で4年間を過ごしました。
20歳のときに,「卒業してから,どんな生活をするか」「50 年後の自分がどこで,何をしているか」という疑問を持ち,自分はどうしたいか考えました。卒業後,地元の病院で働いて,恋して,結婚して,子どもを育て,やがて年老いて亡くなっていく。こういう人生の流れが目に浮かびました。ちょうどそのときに,学校で海外勤務に希望がある学生に関し,日本研修看護師プログラムが行われました。そして,大学の2年目から将来は日本で働きたいと決意し,日本語を勉強し始めました。平穏な生活がよくないとは思っていませんが,2度目のチャンスがあっても同じ選択をします。
その後,日本語の授業を受けながら看護基本技術,知識を勉強し,2016年に大学を卒業しました。日本語能力試験に合格するために,卒業後,シャンハイで8カ月程度日本語勉強に集中しました。2017年日本に到着。中国の看護師免許証は持っていますが日本では認められないので,2017年から2018年にかけて日本の看護師の資格取得を目指し専門学校で勉強しました。試験準備中,寮,学校,図書館,アルバイト先以外はどこにも行かず,ストレス満々でした。今振り返ってもつらい毎日でしたが,そのつらさのおかげで忘れられない,充実した記憶として残っています。
 
2018 年,私は平川病院の内科病棟で看護師として働き始めました。中国で社会人として働いたことはないので,平川病院は私のワーキングライフの原点です。
平川病院に来る前,医療は医師を中心に提供するイメージがありましたが(中国の医療は医師が中心),平川病院で仕事をしてみて考え方が変わりました。医療は,多種類職(医師,看護師,ケアさん,PT,OT,ST,PSW,歯科医師など)の協力で患者を中心に看護を提供するという考え方に変わったのです。そして外国で仕事するなんてやっぱり簡単ではないと思っていますが,先輩はていねいに教えてくれて毎日喜んで仕事をしています。

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