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ベトナム人の外国人技能実習生を受け入れて (福井・松原病院)

平成29年より日本精神科病院協会のもとで外国人技能実習生の受け入れ準備を進め,晴れて令和元年10月より2名のベトナム人実習生を受け入れることとなりました。
実習生は現在,認知症疾患治療病棟の看護補助者として介護業務に従事しています。
実習生の受け入れ開始から半年経過したことを受け,1人のベトナム人実習生から外国人技能実習に係る聞き取りを行いました。
以下に抜粋してお知らせします。

<実習生 チャンさん(女性 24歳)>
日本での就労を希望した理由
日本を選んだ理由は,日本は経済面・技術面・科学面に優れており,治安も大変行き届いた国として興味があったこと,また,ベトナムは同じアジア圏にあり文化的にも類似点があることから,日本での生活が馴染みやすいと考えたからです。さらには,家族の家計を援助するために収入面でも適切であると考えて,日本の就労を希望しました。
文化・習慣の違いで戸惑ったこと,困ったこと
来日してからというもの,文化や習慣の違い,言葉の違いには戸惑うことばかりです。まだ来日して7カ月という短期間であり,日本文化や習慣を理解することは容易ではありません。とくにいつも戸惑い困っているのは,日本語の方言(福井弁)です。ベトナムで1年間も一生懸命に日本の標準語を勉強してきましたがまったく違うことがあり,コミュニケーションがうまくできず,習慣もわからないことから,周りの人に誤解を招いたり迷惑をかけてしまうことがあります。今後はもっと日本の生活を身につけていくため,もし文化や習慣の違いを周りの人が感じたなら,ぜひ教えてほしいと思っています。
担当業務内容について
現在,認知症疾患治療病棟で,療養上の看護補助業務に従事しています。入院患者さんは皆認知症の方で,認知症の病状に応じてチームに分かれ,主に介護業務,環境調整業務,その他チームとしての受け持ち業務などを行っています。
介護業務については,看護師の指導の下で,食事介助,入浴介助,排泄介助,移乗・体位交換,ベッドメーキング,病室移動,入退院・転入出の病室準備の他,患者さんとの個別的関わりや,集団活動(リハビリ)の協力などを行っています。環境調整業務については,環境整備チェック表に沿って,病室,トイレ,廊下など,汚染箇所はとくに注意して清掃,整理整頓など病棟内の環境を清潔で安全に保つための業務を行っています。チームの受け持ち業務としては,入浴準備,ロッカーの整理,必要物品の補充などを行っています。
うれしかったこと
毎日の仕事のなかで,同僚の皆さんは皆家族のようにやさしく,いつも平等に関わってくれます。どんなに忙しくても,仕事上のさまざまなことを教えてくれたり手伝ってくれたりします。時には一緒に勉強をすることもあり,毎日楽しく仕事することができており,大変感謝しています。
またプライベートでは,現在,福井県に多くのベトナム人が住んでおり,ベトナム人の友人も増え,皆といろいろ助け合いながら生活しています。ただし,ベトナムの友人と話していると故郷を思い出し,家族に会いたくなるなど少し寂しくなることもあります。
将来の夢について
将来的には,日本語能力試験の「N2」取得を目指し,日本で介護の資格(介護福祉士)を取得することを夢見ています。また,日本での就業においてできる限り貯蓄し,家族の家計を経済的に支援したいです。今は,将来の仕事につながるように経験をしっかり積んで,自分の夢のために精一杯努力したいと思っています。

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