精神科医療の未来を創造する 公益社団法人日本精神科病院協会

　新年あけましておめでとうございます。

　昨年は年末に解散総選挙という予想しなかった事態になりましたが、結果として安倍内閣の仕事が評価され、国民の信任を受ける結果になりました。

　 本年は介護報酬改定が控えています。財務省は介護事業者の利益が他事業者に比較して高いという数字をあげて、最初はいつもの手で６％というかつてない大幅 なマイナス改定を提案しましたが、厚生労働省との折衝で３％のマイナス改定を軸に調整が進んでいます。これと同時に行われる障害福祉サービス等報酬の改定 についても国の負担が１５年度で１兆円に達したことを受けて３％マイナス改定を打診してきています。また、夏休み明けには２０１６年診療報酬改定の検討が 始まるといった精神科医療を取り巻く環境が大きく変わろうとしています。

　 このように大きく社会全体が動いている中でどのように長期的に安定した精神科医療提供体制を構築していくことができるかは、ひとえに会員諸先生の団結にか かっています。精神科病床の機能分化・地域移行、精神科医療従事者の安定的確保、医療法人承継問題等、ひとつひとつ解決していかなければならない問題が山 積していますが、さいわい日本精神科病院協会の各種委員会で若手の先生が順調に育っています。若い先生方のエネルギーを活用させていただきながら難関に立 ち向かっていかなければなりません。

　本年も執行部一同頑張る所存でありますが、都道府県で行われる地域医療計画に積極的に参加していただき、日本全国に精神科地域医療ネットワークを構築していこうではありませんか。

（日本精神科病院協会　会長　山崎　學