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イギリス視察 平成25年度 日精協研修旅行報告

今年の日本精神科病院協会の医療施設視察研修旅行は10月に行われ、イギリスを訪問先とし1施設・2病院を訪問した。
 スコットランドではエディンバラで高齢者福祉施設ケアディーン・ハウス・エディンバラを訪問した。株式会社が運営するとてもきれいな施設であったが、入所費用の個人負担は高く、介護・看護度により週に約17万から24万円かかり、これに加え病状により料金が加算される。
  イングランドでは、公立フルボーン病院と、NPO組織が運営主体のセントアンドリュース病院を訪れた。フルボーン病院には、日本政府の要請によりWHOか ら派遣され、日本の精神科医療を視察し1968年に「クラーク勧告」を書いたデービド・H・クラーク博士が所属していた。
  イギリス全体では精神科病床を20万床から3万5千床へと削減しており、公立であるフルボーン病院においては病床削減を要求され、予算を削られる中で、ど のように質を上げていくかという難しい問題に真面目に取り組んでいる様が伺えた。一方、1838年慈善事業として開設され、NPO組織が運営主体のセント アンドリュース病院は、時代の求める方向へ組織を変化させ、現在も増床を続けている。
 専門性を磨き、時代の変化を読み、主体的に動いていくことがどれ程重要か目の当たりにし、公的病院の限界と主体的に動ける病院との違いを強く感じる研修旅行だった。

 また、セントアンドリュース病院オフィシャルサイトの「最新ニュース」に 「World’s biggest psychiatric group visit St Andrew’s(世界最大の精神科団体がセント·アンドリュースを視察訪問)」と言う題名で、当協会視察訪問が掲載された。

▼セントアンドリュース病院オフィシャルサイト
「World’s biggest psychiatric group visit St Andrew’s」

(病院経営管理委員会)