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9月21日は「世界アルツハイマーデー」

 1994年、国際アルツハイマー病協会(ADI)は世界保健機関(WHO)と共同で、毎年9月21日を「世界アルツハイマーデー」と制定しました。また、2012年には9月を「世界アルツハイマー月間」と定め、今や誰もがなり得る認知症についての理解を深める機会となっています。「世界アルツハイマーデー」の制定から30年が経過した2024年1月には、日本において「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が施行、同年12月には「認知症施策推進基本計画」が閣議決定され、これに基づき地方自治体は計画を策定しています。認知症の人やその家族の意見を聞きながら認知症施策を推進しているのです。具体的な施策として「認知症ケアパス」のさらなる周知、認知症カフェへの参加、ピアサポーターによる本人支援の推進、認知症サポーターの養成と支援者をつなぐ仕組み(チームオレンジ)、さらに認知症の人の社会参加活動の体制整備が行われています。地域包括ケアシステムの実現に向けた高齢者の社会参加や介護予防に向けた取り組み、配食・見守り等の生活支援体制の整備の推進も行われています。

 アルツハイマー病の軽度認知障害(MCI)の抗体薬治療が承認され、約2年になろうとしています。6~7ヶ月発症を遅らせるというもので、使用に当たっての対象基準は厳しく、副作用の問題もあり思った以上には普及がされていないのが現状です。超早期、軽度の段階で診断を受けた場合、抗体薬治療の対象者、非対象者によらず、その後何十年という長い年月、病気と向き合うことになるのです。診断後支援は早期だけではなく中等度・重度の時期にも本人や家族には大切な支援となります。医師をはじめ多職種連携によるチーム医療ができるのは精神科医療であります。介護サービス等と共同して人生を支えることが重要であります。

  今年の認知症の日(世界アツルハイマーデー)の標語は、「忘れても笑顔で暮らせる街づくり」です。認知症の人を含めた国民一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合う「共生社会」の実現に向け、「新しい認知症観」に基づき誰もが暮らしやすい街づくりを進めていくものです。

(常務理事 渕野勝弘)

(出典:公益社団法人認知症の人と家族の会)