NEWS お知らせ
新春挨拶

新年明けましておめでとうございます。
昨年10月に高市早苗政権が誕生し、30年間続いたデフレ基調から積極財政へと大きく舵が切られました。今年6月に行われる診療報酬改定についても30年ぶりに3%台のプラス改定となります。4月に行われる薬価引き下げ分0.87%を差し引いても実質2.22%のプラス改定となり、これは14年振りのことです。社会保障政策の持続可能性に名を借りた実質マイナス改定が続いた結果、医療政策は地域の医療体制を崩壊寸前に追い込み、80%の病院が赤字経営を余儀なくされてきました。こうした背景を受けて令和6,7年度分の赤字補填(賃上げ・物価上昇に対する支援)として財務省が提示した1千1百億円に対し、高市総理は医療全体で約5千5百億円の補正予算を成立させました。さらに、令和8年6月に行われる診療報酬改定については財務省提示+0.55%に対し、片山さつき財務大臣、上野賢一郎厚生労働大臣に+3.09%改定を指示しました。
新型コロナ感染症を境にして精神科病床の稼働率は低下しており、既存病床数約32万床に対して稼働病床数は約26万床と6万床近くの空床を抱えています。さらに、かつて厚生省が無理に設定した基準病床数は現在約26万6千床となっており、稼働病床数がこれを約6千床下回っているのが現状です。少子高齢化、高齢者施設の急増、長期入院患者の死亡退院、入院期間の短縮化、向精神薬の進歩等により既存病床の稼働率低下は避けられない現実と考えられます。令和7年に実施された病床買い取り制度で11,000床の買い取りが行われました。さらに、自民党・公明党・日本維新の会の三党合意で議論された11万床買い取り制度に基づき残りの99,000床の買い取りが今年から始まります。
精神科医療単独で病院経営が成り立つ時代ではなくなり、地域移行を目指した政策の中で地域において医療・介護・障害を含めた施設展開をどのように行っていくのかが求められる時代に来ていると感じています。少子高齢化による医療従事者の確保も大きな課題になってきました。同時に日精協として病床のダウンサイジングを含めた病院自体の構造改革を行うための規制改革を国に求めていかなくてはなりません。
精神科医療を含めて医療界全体に大きなうねりが押し寄せています。このうねりを乗り越えるための知恵を会員一同で出し合わなければならない局面に来ていると考えています。
今年も頑張ってまいります。ご声援よろしくお願いいたします。
(日本精神科病院協会 会長 山崎 學)
