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第28回 精神科病院理事長等研修会報告

公益社団法人日本精神科病院協会では、令和7年8月28日(木)・29日(金)の2日間、パレスホテル東京において「第28回 精神科病院理事長等研修会」を開催いたしました。
本研修会は、精神科病院の理事長や院長をはじめとする経営層の皆さまを対象に、医療の質と安全の確保、地域における精神科医療の持続的な提供、さらには安定的かつ健全な病院経営の実現を目的として毎年実施しているものです。
本年も酷暑の折にもかかわらず、全国各地から約300名もの先生方にご参加いただき、盛会のうちに終えることができましたことを、心より厚く御礼申し上げます。一方で、応募段階で定員に達し、やむを得ずお申し込みを締め切らせていただきました結果、ご参加をご希望いただきながらお越しいただけなかった先生方には、この場をお借りして深くお詫び申し上げます。
研修会では、山崎學会長による会長講演「精神科医療を取り巻く環境の変化」に始まり、順天堂大学堀江重郎先生の「男性の更年期」、衆議院議員玉木雄一郎先生の政策講演、河合雅司先生(人口減少対策総合研究所理事長)による「人口減少で社会保障に起きること」、財務省主計官大来志郎氏による「我が国の社会保障財政を巡る状況」、衆議院議員高市早苗先生の「日本列島を、強く豊かに」、さらに京都大学藤井聡教授による「社会保障とワイズスペンディングとマクロ経済」など、多彩な講演を通じて現代の医療経営に欠かせない幅広い視点をご提供いただきました。加えて、新企画として「中小精神科病院の生き残りについて」と題したシンポジウムを初めて開催し、現場の経験や知見をもとに経営課題や制度的課題について活発な議論が交わされました。なお、各講演の要約は後日、日本精神病院協会雑誌にて掲載予定ですので、ぜひご覧いただければ幸いです。
本研修会が、会員の皆さまにとって医療・介護・福祉の枠を超えて政策や社会経済の動向を理解し、今後の実践に役立つ機会となりましたなら大変光栄に存じます。今後も病院経営管理委員会では、いただいたご意見やアンケート結果を大切にし、次年度以降さらに有意義で実りある研修会となるよう工夫と準備を重ねてまいります。精神科病院が担うべき使命を共に果たし、次代に向けて確かな一歩を踏み出すために、引き続きご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
(病院経営管理委員会 担当理事・委員長 深澤 隆)
