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決議文(第1回定時社員総会)

こころの健康基本法(仮称)の立法化に反対する。
 
 このたび「こころの健康推進議員連盟」が「こころの健康基本法(仮称)」の立法化を提案していることについて、公益社団法人日本精神科病院協会は法制化に下記の理由により断固反対する。
 
 精神保健医療福祉分野においては既に地域保健法・障害者基本法・精神保健福祉法・障害者総合支援法等によって諸施策が実施されている現況にあって、新たな法として立法化することは大きな混乱をきたし、それらの整合について多大な時間と労力が費やされることとなり、極めて不適切である。
 
 骨子案に示されている基本計画や基本施策の内容は、すべて既存の個別法の改定において実施・対応できる内容であり、あらたな法制化をおこなう必要を認めない。
 
 都道府県では、精神保健福祉施策全般を検討する協議会が多数存在していることから、骨子案に提唱している諸施策については不適切であり必要を認めない。
 
 現在、精神疾患が医療計画における5疾病5事業の中に位置づけされており、全国的に精神保健医療福祉サービスとメンタルヘルス推進がおこなわれようとしている中にあって、あらたな法の制定は結果として、これらの進展を遅らせ無用な混乱を引き起こすことになる。
 
 以上、社員総会の総意として決議する。

平成24年6月15日
公益社団法人 日本精神科病院協会
第1回 定時社員総会