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声明文「保険医療指導監査に係る厚生労働省の考え方について」 -四病協-

平成22年7月22日、厚生労働省は全職員を対象に実施した「政策コンテスト」の結果を発表した。応募81件のうち、7件が二次選考の対象となった。
 
 このうち、保険局医療指導管理官による「保険医療指導監査部門の充実強化」の提案は表彰外となったが、その内容は、犯罪を前提に刑事(犯罪捜査)の考え 方や手法を導入するというものであり、法の趣旨を逸脱し、かつ、保険医および保険医療機関を容疑者扱いし愚弄するものである。
 
 このような内容の提案を二次選考の対象とした厚生労働省の考え方は問題であり、極めて遺憾であるとともに、医療機関及び医療従事者の医療に対する真摯な意欲を損なうものであることから、厚生労働省の基本的考え方の是正を要求する。
 
 また、医療指導監査官は指導監査のプロであるべきで、犯罪捜査、取り調べのプロである必要はない。指導監査の経過で犯罪が疑われれば、その段階で刑事捜査をするべきである。これに関しては当然のことであり、反対するものではない。
 
 なお、同提案における警察官の導入の理由として、監査拒否、告発が効果ないことへの対応と、厚生労働省の組織の活性化と職員の資質の向上を図ることを挙げているが、本末転倒の論理の展開である。
 
 保険医療指導監査と犯罪捜査を同一視する考え方の是正を要求するとともに、強く抗議する。

平成22年9月24日

四 病 院 団 体 協 議 会
 社団法人 日本病院会 会長 堺  常雄
 社団法人 全日本病院協会 会長 西澤寛俊
 社団法人 日本医療法人協会 会長 日野頌三
 社団法人 日本精神科病院協会 会長 山崎  學