ABOUT 日精協について

声明文「多剤耐性アシネトバクターによる院内感染問題について」 -日病協-

2010/09/17

日本病院団体協議会 議 長  邉見 公雄
 国立大学附属病院長会議 常置委員会委員長  河野 陽一
 独立行政法人国立病院機構 理事長  矢崎 義雄
 全国公私病院連盟 会長  竹内 正也
 社団法人全国自治体病院協議会 会長  邉見 公雄
 社団法人全日本病院協会 会長  西澤 寬俊
 社団法人日本医療法人協会 会長  日野 頌三
 社団法人日本私立医科大学協会 病院部会担当理事  小山 信彌
 社団法人日本精神科病院協会 会長  山崎  學
 社団法人日本病院会 会長  堺  常雄
 一般社団法人日本慢性期医療協会 会長  武久 洋三
 独立行政法人労働者健康福祉機構 理事長  伊藤 庄平

 
このたび、多剤耐性菌感染により亡くなられました患者さんにおかれましては、ご冥福をお祈り申し上げます。
 
多剤耐性を獲得した細菌による院内感染は、医療の高度化の副産物的な要素が極めて強いものであり、完全に防止することは不可能であります。
 
耐性アシネトバクターによる感染症が出現したからといって、行政の調査を待つことなく業務上過失致死容疑などの警察が介入するようになれば原因究明が阻害され、また、医療の委縮を招くのは必至であります。
 
医療の不確実性を否定する警察権力の介入に対しては、断固反対します。
 
我々医療界は、この原因の究明と再発防止を行うことが最優先の使命であります。
 
行政当局におかれましては、地方衛生研究所ネットワークの活用や、医療機関への情報提供体制を充実することを切に願うところであります。
 
マスコミ各位におかれましては、一般市民にパニックを起こす様な報道は慎んで頂き、医療界と共に日本の医療を良くするご協力をお願いいたしたく存じます。