精神科医療安全士(仮称)創設について

 今、全国の医療機関では安心・安全な医療を提供する取り組みがなされています。そこで日本精神科病院協会(日精協)の取り組んでいる精神科医療安全士(仮称)創設についてお報せします。
 暴力は医療・介護を問わず現場で問題となっています。特に精神科では人と人との関係がより一層重要となっていることは言を待ちません。精神科医療現場では入院、外来、在宅にかかわらず発生する暴力問題が避けて通れぬものです。
 会員病院ではこれまで施設そのものの構造などの改善、組織としての安全確保マニュアルを作り、訓練するとともに看護職を中心とした職員を包括的暴力防止プログラムに参加させるなど施設をあげて努力し、職員個々のスキルアップをはかり暴力問題に取り組んできました。その上で平成26年、日精協では暴力の発生について全会員病院で調査を行った結果、患者-患者間、患者-職員間の暴力の発生が座視できぬものであることが確認されました。
 日精協では暴力の発生するメカニズムや暴力を如何に早期に察知し回避するか、その際どのような行動がとれるかなどを体系的に学んだ人材を出来るだけ多く養成することを構想し、検討してきました。それを精神科医療安全士と名付け、具体的なものとすべく厚生労働省とも検討を重ねた上で創設への第一歩として、平成28年度精神科医療体制確保研修事業が実施される運びとなっています。
 精神科医療安全士(仮称)は、精神科病院を中心とする関連施設はもちろん、外来、在宅全ての場面で活動するもので、医師、看護師を始めとする有資格者はもちろん事務職、看護補助者など精神科病院関連施設に勤務する全ての職員が学び取得することを想定したものです。
精神科医療の安心・安全をしっかりと担保し、精神科医療水準の向上に寄与するべく実現に努力しています。

(日精協理事 岡本呉賦)

 

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