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第13回日本精神科医学会学術大会 開催報告

 2024年7月25日と26日の2日間、仙台市の仙台国際センターにおいて、「精神科医療のイノベーション~新しいあるべき姿を求めて~」をテーマに、第13回日本精神科医学会学術大会が開催されました。学会長は山崎學先生、大会長は日精協宮城県支部長の高階憲之先生、実行委員長は宮城県副支部長の私が務めました。

 例年10月に開催される本学会ですが、今回は3か月早い7月の開催となり、準備は予想以上に慌ただしいものとなりました。しかし、学会長をはじめ関係者の皆様のご協力により、無事に準備を進めることができました。改めて、皆様に心より感謝申し上げます。

 学会当日は、あいにく東北地方が梅雨明けしておらず、会場となった仙台市も雨に見舞われました。また、日本海側では記録的な大雨が発生し、特に秋田県と山形県では災害級の降雨が報告されました。この悪天候の影響もあり、大変残念ながら、今回の出席者数は2日間で1000人に届かず、約950人にとどまりました。

 2日間にわたる学会では、スライド発表96演題、ポスター発表40演題と、多くの一般演題が発表されました。また、山崎会長の会長講演をはじめ、特別招待講演1件、特別講演4件、教育講演6件、日精協常置委員会によるシンポジウム8件、市民公開講座、精神科専門医共通講習会など、さまざまな講演が行われました。

 特に今大会では、将来的な精神科病院の在り方を視野に入れ、新しい医療への取り組みやイノベーションをメインテーマとしました。テーマに沿い、新たな医療への挑戦や精神科の将来像に関する内容が多く、脳科学、AI、ロボットなど、最新技術に関する講演も行われました。

 参加者の感想としては、「想像以上に盛大で、内容が非常に充実していた学会だった」「医療従事者以外の一般の方でも理解できる講演があり、精神科について幅広い知識を得るよい機会となった」など、多くの好意的な意見をいただきました。

 今回の学会の成功は、参加者の皆様、そして準備に携わってくださったすべての方々のご協力とご尽力のおかげです。心より感謝申し上げます。また、来年の第14回日本精神科医学会学術大会は、秋に愛媛県松山市で開催予定です。次回の学会も、皆様のご協力のもと盛会となることを心より願っております。

(第13回日本精神科医学会学術大会実行委員長 小島 照正)


 
第13回日本精神科医学会学術大会(東北地区) 一般演題:表彰
各賞 演題
番号
都道
府県
病 院 名 氏  名 演   題
学会長賞 S5-01-5 茨城県 医療法人直志会
袋田病院
上原 耕生 袋田病院アートフェスタ
奨励賞 S1-03-3 沖縄県 医療法人社団輔仁会
嬉野が丘サマリヤ人病院
當麻 和美 食行動異常と嚥下障害が際立つ重度認知症者への嚥下リハビリテーション
S6-03-2 愛知県 医療法人静心会
桶狭間病院藤田こころケアセンター
渡邉 理沙 精神科地域包括ケアチームにおける歯科の取り組み
P1-02-4 福岡県 医療法人優なぎ会
雁の巣病院
稲葉 宣行 依存症専門医療機関の予防医療への新たな取り組みについて