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日精協台北研修旅行 報告

 日本精神科病院協会主催による会員病院職員向け海外研修が平成261017()1019()開催されました。この研修旅行は、会員からのご要望にお応えして、永年勤続表彰や管理職職員研修等にご利用いただけるよう企画したものです。
 第1回は台北を訪問地とし、会員病院に勤務されている19名の方にご参加いただきました。

 参加者の一人である高月病院の中本様よりお寄せいただきました感想をご紹介いたします。

 日本との時差1時間。日本から3時間半を要したお昼過ぎ、晴天白日旗に迎えられた台北松山空港。
 スケジュールは、
・病院見学 ― 台北市立聯合医院松徳院區
・ホテル ― ホテル・グリーン・ワールド建北
・観光 ― 忠烈祠・総督府・龍山寺・中正紀念堂・故宮博物院・台北101 等

 羽田と関空からの一行19名が落ち合ったのが視察地の玄関前である。
 台北市立聯合医院松徳院區。台北市立聯合医院の7つの1院區が松徳院區であり、前身は台北市立精神病療養所等で1969年 に創立された。「台湾は入院期間が短く、西欧アメリカの精神科医療を取り入れている」ということである。病院の概要を説明していただいた後、病院内を案内 された。病院独特の喧騒さがなく、すべての面でゆとりがあり、全体が大学の研究棟といった感じがした。中国語と英語の案内書をいただいたが日本語版が欲し かった。台湾の医療、精神医療制度を知った上での視察であったらと悔やまれる。
 松徳院區は超高層台北101に程近く、裏山が「都会の中の自然を満喫」できる象山という場所だということを後で知る。

 翌日の半日の市内観光コースで忠烈祠(チョンリエツー)を観た。大門、山門、本殿と直線的に威容を誇る中国様式の建物より、大門の左右に立つ衛兵の微動だにしない姿、そしてその交替式では軍靴を響かせ一糸乱れぬ行進と銃剣さばきに感動を覚えた。辛亥革命以降の33万の英霊が眠るという聖地として1969年 創建された。ここでは台湾ではなく中華民国という国名で説明された。中正紀念堂は、その中華民国の初代総督 蒋介石の功績を讃えるため創建された記念堂。 広大な記念公園の中に迫力のある秀麗な白亜の殿堂には目を見張った。中には巨大な蒋介石像があり、後ろの壁には「倫理・民主・科学」の三民主義の基本が掲 げられていた。
 故宮博物院は、さすが中国の歴代王朝の貴重な文物が陳列品には圧倒され、消化不良の中で後にした。ただここ故宮博物院と、台北101の日本語の音声ガイドには大いに助けられた。台湾に行くなら本場の小籠包、タピオカミルクを味わうように勧められていたが、評判通りで大変おいしかった。