2018年 年頭のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。日本精神科病院協会会員は本年も地域で適切・安全な精神科医療を提供して行く所存であります。

平成30年は診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬のトリプル改定の年であります。改定内容は既に公表されているように、診療報酬は医科+0.63%(だだし薬価1.65%引き下げ)で実質はマイナス改定、介護報酬は+0.54%、障害福祉サービスは+0.47と見かけ上はプラス改定になっていますが、急激な人件費の上昇を補填する金額ではありません。今回の改定による国庫負担は診療報酬で800億円、介護・障害福祉サービスで200億円とされています。薬価引き下げ財源は1500億円、更に薬価調査を毎年行うことでさらに300億円の財源を捻出しようとしています。1955年から始まった高度成長経済に便乗する形で、それまで3割負担であった自己負担が1969年に東京都、秋田県で老人医療自己負担無料化が始まり、その他の自治体にも老人医療自己負担無料化が拡がりました。1983年老人保健法が施行され、老人の定額負担(外来1カ月400円、2カ月を限度に入院1日300円)に変わりました。その後、数回の定額負担引き上げがあり、2002年老人医療自己負担1割負担の定率化が行われました。老人医療費の大部分を占める後期高齢者の高齢化はここ20年近く続くと考えられ、現行の医療制度を維持するには、給付範囲の制限、保険料の引き上げ、自己負担の引き上げといった改革が急務と考えています。こうした社会保障改革は国民の痛みを伴うもので、国家百年の計を実行できる強力な政権下でなければ成しえない改革であります。社会保障制度の抜本的改革と財源論、これが今年の課題です。

(日本精神科病院協会 会長 山崎學)

 

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